ECやネットショップについて調べ始めると、専門用語が多く、途中で読むのを諦めてしまった経験はないでしょうか。
本記事では、EC初心者がつまずきやすい用語を中心に、ECの基本から少し発展的な言葉までをレベル別に整理しました。
最初に読む人向け、少し慣れてきた人向け、言葉だけ知っておけばよい発展用語の三段階に分けて解説しています。ECをこれから始めたい人はもちろん、記事やニュースを理解するための「辞書」としてもぜひご活用ください。
【ECの種類(1~4)】
1. EC(ECサイト)
インターネット上で商品やサービスを売買する仕組みのこと。ECサイトは、いわゆるネットショップを指す。以下2~4はECサイトの種類にあたる。

2. 自社EC
企業や個人が独自に運営するECサイト。デザインや販売方法の自由度が高い点が特徴。
3. モール型EC
複数の店舗が集まるプラットフォーム型のEC。Amazonや楽天市場など、集客力の高いプラットフォームが代表例。4. ASP型/SaaS型EC
インターネット経由で提供されるEC構築サービス。BASEやShopify、MakeShopなど、初心者でも始めやすい。

【取引形態・ビジネスモデル(5~9)】
5. BtoC
企業が一般消費者向けに販売する形態。ネットショップの多くはこの形態。
6. BtoB
企業同士で商品やサービスを販売する形態。業務用商品やサービスが中心。
7. CtoC
個人間で商品を売買する形態。フリマアプリやオークションサイトがこの形態。
8. D2C
メーカーが直接消費者に商品を販売するモデル。中間業者を介さず、自社ブランドでの販売が可能。
9. 越境EC
海外の消費者向けに商品を販売するEC。国際物流や関税、言語対応が必要になる。

【EC運営(10~21)】
10. ECカートシステム
EC運営の基本となる商品登録、決済、注文管理などをまとめて管理する仕組み。

11. ネットショップ構築
ECサイトを立ち上げる作業全般。デザイン設定や商品登録、決済方法の設定などが含まれる。
12. CMS/受注管理システム
Webサイトの内容管理や注文処理を効率化するシステム。
13. クラウドEC
クラウド上で提供されるECシステム。インストール不要で管理が簡単。

14. ソフトウェアインストール型EC
自社サーバーにECソフトを導入して運営する方法。自由度は高いが管理コストも大きい。
15. 決済方法
クレジットカード、コンビニ払い、電子マネーなど、顧客が選べる支払い手段。

16. 受注管理
注文内容を確認し、発送までの手続きを管理する作業。間違いや漏れを防ぐための重要業務。
17. 在庫管理
商品在庫の数を把握し、欠品や過剰在庫を防ぐ管理。販売計画や発注にも関わる。
18. 物流
商品の保管・梱包・配送までの一連の流れ。効率的な物流は顧客満足度にも直結。
19. カスタマーサポート
問い合わせ対応や返品対応など、顧客の不安や問題を解決する業務全般。
20. レビュー
購入者の評価や感想。新規顧客の購買判断に影響する重要な情報。

21. チャネル
商品や情報を届ける経路。オンライン・オフラインを含み、効率的な流通と販売に不可欠。
【マーケティング・顧客体験関連(22~31)】
22. ECマーケティング
売上向上のための集客・販促施策全般。

23. SNS運用
SNSを活用した情報発信や集客活動。
24. SEO
検索結果で上位表示を目指す施策。
25. CV(コンバージョン)
ECサイト上での成果(購入や問い合わせなど)。
26. CVR(コンバージョン率)
訪問者のうちCVに至った割合。
27. カゴ落ち
商品をカートに入れたまま購入されない現象。
28. 顧客体験(CX)
購入前後を通じた顧客の体験全体。
29. ブランディング
ブランド価値やイメージを高める取り組み。
30. ペルソナ
想定する典型的な顧客像。

31. OMO(Online Merges with Offline)
オンラインとオフラインを融合させた顧客体験の概念。
【マーケティング・分析関連(32~42)】
32. オウンドメディア
自社で運営する情報発信メディア。集客やブランディングに活用。

33. コンテンツマーケティング
有益な情報を提供して顧客を惹きつける施策。
34. レコメンド
購入履歴や閲覧履歴に基づく商品提案。
35. サブスクリプション
定期購入型のサービス・商品提供モデル。
36. キュレーション型サブスク
テーマに沿って商品や情報を定期的に届けるサブスク。
37. GA(Google Analytics)
サイトアクセスやユーザー行動を分析するツール。
38. UX/UI
ユーザーが使いやすい体験やデザイン設計。
39. BIツール
データを分析・可視化して意思決定に活かすツール。
40. MA(マーケティングオートメーション)
顧客行動に応じて自動でマーケティング施策を実行するツール。
41. KPI
目標達成度を測る指標。
42. AOV(平均注文単価)
1注文あたりの平均購入金額。
【データ・システム連携関連(43~45)】
43. CSV
データを表形式で保存するファイル形式。商品や顧客情報の管理に利用。
44. API
異なるシステムを連携させるための接続仕様。自動連携や拡張に使われる。
45. PIM(Product Information Management)
商品情報を一元管理するシステム。商品データの整合性や更新作業を効率化できる。
最後に
EC用語は、使いながら少しずつ覚えていくのがおすすめです。分からない言葉に出会ったときは、その都度、この記事を見返して確認しながら学んでいきましょう。また、ECは日々変化しているため、新しい用語やトレンドが出てくることもあります。本記事が、ECを理解するための最初の一歩であり、今後も学び直すときの拠点として役立てば幸いです。

