ネットショップの成功の鍵は商品写真にあり!売れる写真の撮り方は?

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ネットショップの売上に直結する商品ページ。中でも、商品の写真はユーザーが最もよく見るところです。

商品写真はどのように撮影していますか? 商品の撮影と聞き、思い浮かぶのは、一眼レフやライトなどの撮影道具だと思います。しかし、一眼レフは高価で購入を迷う方も多いでしょう。

今回の記事では、ネットショップの商品写真で必要な道具や知識の解説、撮影のポイントについて紹介します。

編集者

JPholic株式会社 ECNOW 編集部

ECNOWはJPholic株式会社が運営する、 ネットショップ情報メディアです。
30社を超えるECコンサルティング実績や自社ECの運営経験をもとに、 「これからECをはじめる」「ECをいまよりもっと活用したい」という声にお応えします。

ネットショップにおいて商品写真が重要な理由

ネットショップに掲載する商品の写真は、非常に大きな役割を果たします。

ユーザーは、写真を見て商品の形や色、大きさを判断します。そして、自分の日常の中でどのように活用できるか想像を膨らませるのです。

写真のクオリティーは、ユーザーの購入意欲を強く刺激して、売上を左右するといえるでしょう。クオリティーの高い商品写真を撮影するためには、コンセプト、ターゲット、アピールポイントを明確にして撮影する必要があります。

商品写真の枚数と売上の関係

商品写真の質はもちろん大切ですが、量も大切だということはしっかりと覚えておきましょう。写真の量と売上に相関関係があることも分かってきました。

これはネットショップにおいては「情報量」が大切であるとも言い換えられます。実際に商品を手に取れない分、写真、動画、テキスト等で十分な説明をし、購入に際するお客様の不安を取り除いてあげることが必要です。

ネットショップの商品をおしゃれに撮るコツ

ネットショップの商品写真を撮影するためのポイントを紹介します。ポイントは全部で4つです。

  1. 光をコントロールする
  2. 撮影の構成を考える
  3. 背景や余白を調整する
  4. 商品のシチュエーションを演出する

光をコントロールする

商品を撮影するうえで、光をコントロールすることも大切です。バランスの取れた光で撮影することで、以下のようなメリットがあります。

  • 商品に立体感を出せる
  • 見た目と近い色で撮影できる
  • ムラのないさわやかな明るさを出せる

これにより、安っぽさをなくして、商品をよく見せることができます。より見た目に近い写真を掲載することで、購入後のトラブルを回避することもできるでしょう。

撮影時の光には、ライトを使用しますが、実際の色に近づけたいなら太陽光での撮影もおすすめです。太陽光は、普段から慣れ親しんでいる光なので、商品の見た目も実物に近い色で撮影できます。

太陽光で撮影する場合は、晴れた日の日中に撮影するのがおすすめです。とくに、午前中からお昼にかけての時間帯が良いでしょう。光が強すぎると感じたら、レースカーテンで光を調節します。

太陽光での撮影が難しい場合には、ライトを使用します。ライトは被写体の斜め上から当てると良いでしょう。ライトのみだと調節が困難です。レフ板やディフューザーを用いて光を調節するようにしましょう。

撮影の構図を考える

商品写真の構成に組み込むべきは、全体写真・部分写真・イメージ写真です。

全体写真は、商品の全体が見えるよう、中央に配置して撮影します。部分写真は、商品をアップにしてさまざまな角度から撮影します。商品の素材や装飾がわかるように撮影するのがポイントです。

イメージ写真は、商品を使用しているところが思い浮かぶような場面を作り、お洒落に撮影しましょう。お洒落だなと感じてもらうことで、ユーザーの購買意欲を刺激します。

お洒落な写真を撮影するには、このあと紹介する基本構図を使用して撮影するのがおすすめです。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

三分割構図

三分割構図の写真

写真の縦横それぞれに2本の線を引きます。それによりできる4箇所の交点のひとつに、被写体を置き撮影する方法です。スマートフォンのグリット線で同じ設定ができます。

対角線構図

対角線構図の写真

写真上で、2本の対角線を引き、その線上に被写体を配置する方法です。被写体が2つある場合などに、ひとつを1本の線上の手前に置き、もう1つの被写体はもう一方の線上の奥に置き撮影すると奥行きが生まれ、単調ではない、うごきのある写真が撮れます。

日の丸構図

日の丸構図の写真

日の丸のように被写体を中央に置き、周りの余白を多く取る方法です。シンプルですが被写体に存在感を与え、力強い印象になります。余白の分量で印象が変わるため、数パターンで試してみると良いでしょう。

ローアングル・近写

被写体を下から見上げるように撮影するのが、ローアングルです。近写は被写体に接近し、背景をぼやけさせる撮影方法です。背景をぼやけさせることで、細部が際立ちディティールを伝えやすくなります。

背景や余白を調整する

商品写真を撮影するうえで、背景や余白は商品のイメージに大きく影響します。商品の色みを正確に伝えるため、背景は白を使いシンプルにするのがおすすめです。白は、商品を最も引き立たせられるため、掲載写真のバリエーションのひとつにしましょう。

背景色は、色により与える印象が異なります。商品の色合いや、雰囲気を考慮した背景色を選びましょう。たとえば、黒が与えるイメージは「高級」や「強さ」です。ウッド調や茶色系の背景は、柔らかくナチュラルな印象になります。

撮影時は、背景に気をつけるだけでなく、余白もたっぷり取りましょう。余白が十分でないと、掲載時に編集して見切れてしまうなどの不都合が出てきてしまいます。

分量は、四方を均等にして撮影します。商品を中央に置き、余白を多く取ると違和感のないバランスの良い写真に仕上がります。

商品のシチュエーションを演出する

シンプルな背景で商品のディテールを伝えると同時に、商品のシチュエーションを演出した写真も撮影しましょう。

ネットショップは消費者が購入前に実物を手にとれないため、実際の店舗よりも購入のハードルが高く、購入前に離脱するユーザーも少なくありません。

このデメリットをなくすために、商品のシチュエーションを演出します。具体的には以下のとおりです。

  • 商品の細かい部分がわかるよう、いろいろな角度で撮影する
  • 大きさがわかるようなほかのものと一緒に撮影する

購入後、どのように使うのか連想できるような写真を撮るのがおすすめです。コーディネートの一例を作り、ほかのアイテムと一緒に撮影してみるのが良いでしょう。

一緒に撮影するものは、統一感のあるものを選ぶとスタイルを演出することにもなり、ネットショップのブランディングに効果的です。

キレイな写真を撮るための道具を揃えよう

綺麗に写真を撮影するための道具を揃えます。紹介する道具は、スマートフォンと一眼レフ、両方の撮影で使用できるものがほとんどです。撮影する商品に合わせて必要な道具を揃えてみましょう。

ライト

ライトは、写真撮影で使用する専用のものもありますが、デスク用のライトでも代用できる場合があります。大きい商品を撮影するには、撮影用のライトが必要ですが、テーブルの上で撮影できるような小さいものなら、デスク用でも良いでしょう。

ライトの色にも着目してみてください。電球色と呼ばれるオレンジがかったライトは、商品本来の色が出しにくくなります。昼白色やナチュラルと呼ばれる自然光に近い色がおすすめです。

なお、自宅の蛍光灯の下での撮影はあまりおすすめできません。なぜなら、上からの光が被写体に当たってしまいベタッとした仕上がりになってしまうからです。

背景紙

背景紙は、商品の背景となる紙です。商品を覆うサイズのものを調達しょう。

紙の種類は、画用紙など目の荒いものだと、背景に影ができてしまうため、模造紙などのツルツルな質感のものがおすすめです。バック紙は、セットするときに商品の背景に段差や影ができないよう、適度なカーブをつけて固定します。そのため、ある程度縦長のものが良いでしょう。

色は、白や黒が使い勝手が良いですが、自身のショップのテイストに合わせて色を選ぶことをおすすめします。

三脚

三脚は、カメラを固定する台です。スマートフォンを固定できる小さなものから、一眼レフを固定できるしっかりとしたものもあるので、撮影方法に合うものを購入しましょう。三脚を使用することで、手ブレを防ぎ、ピント合わせもかんたんになります。

レフ板

レフ板は、リフレクターとも呼ばれ、光を反射させて被写体にあてるための撮影道具です。光源をそのまま商品にあててしまうと、一方向だけが強い光になり影ができてしまいます。その光をレフ板で反射させることで光を分散させ、バランスの取れた光の中、撮影できます。

レフ板は、1000円前後で購入できるものもあります。小さな小物の撮影なら画用紙での代用もできますが、繰り返し使用する予定なら、購入をおすすめします。

ディフューザー

ディフューザーとは拡散板のことです。光源の前に置き、光を均等に拡散させることで被写体にあたる光を和らげるために用います。ライトの光を直接被写体にあてると光が強く、硬い印象になってしまいます。ディフューザーを使用することで、被写体の印象を柔らかくしたり、質感を際立たせる効果を得られます。

商品撮影はスマホでOK

最近では、実際のネットショップでも、スマートフォンで撮影したものを載せているお店がたくさん見受けられます。

しかし、単純に撮影するだけでは、購入してもらえるような写真にはなりません。では、どのような点に注意して撮影すれば良いのでしょうか?

明るさの調整

光は自然光が望ましいですが、撮影場所や時間帯などで自然光がない場合は、ライトを使用しましょう。撮影後にスマートフォン上で写真を編集したり、アプリを使用して光を調節したりすることも可能です。

撮影時の設定や注意点

スマートフォンでの撮影は、手ブレしやすいため、毎回、複数枚を撮影しましょう。

また、カメラアプリの設定に注意すると、写真のクオリティが格段に上がります。同時に3枚のシャッターを切ってくれるHDRはオンしましょう。HDRをオンにすると、明るめ・普通・暗め、3枚の写真を同時に撮ってくれるため、後ほど見返して一番よく撮れたものを選べます。

次に、フラッシュはオフにして撮影しましょう。理由は、スマートフォンのフラッシュは強いものが多く、部分的に白くなってしまうためです。フラッシュをオフにした状態で、明るいところにピントを合わせて撮影するのがポイントです。

また、グリッド表示の設定をオンにすると、スマートフォンの画面上に線が出て、構図をかんたんに決められます。スマートフォンを商品と平行に持ち、グリッド線と商品が平行・垂直になるようにすると、安定感のある写真を撮影できます。

一眼レフを使用して本格的な商品写真を

ネットショップの写真はスマートフォンでも十分よい写真が撮れますが、細かい部分を比べると一眼レフで撮った写真の方がクオリティが高いといえます。

撮影データはRAWの形式で保存する

一眼レフで撮影した写真は、RAWのデータで保存しましょう。RAWとは、カメラ内部で光の調整はせずに、そのままの状態で記録するデータです。RAWデータで保存すれば、色味や明るさなどをレタッチする際に、写真を劣化させることなく調整できます。

RAWは、JPEGなどと比べると容量が大きなデータです。閲覧のためのアプリも必要になるため、あらかじめPCの容量やアプリを確認してから撮影することをおすすめします。

さらに商品写真を磨くなら加工しよう

ここまで紹介したポイントを押さえれば、そのままでも良い写真になっていることでしょう。

しかし撮影した写真を加工することで、魅力に磨きがかかります。

基本的な加工

スマートフォンで撮影したあとは、バランスがよくなるよう、トリミングや色調補正で写真を加工・編集します。

トリミングは、写真を好きな大きさに切り取ったり、回転させたりできる機能です。余白のバランスを整えたいときなどに使用します。

もうひとつは色調補正です。色調補正では、撮影した写真のコントラスト・明るさ・色味を補正できます。しかし、加工のしすぎは、商品の本来の色味がわからなくなってしまうため、軽く調整する程度にしましょう。

アプリでの加工

スマートフォンでの撮影なら、アプリを使い撮影後の写真を加工する方法もあります。純正写真アプリより高機能で、より凝った編集をしたい方におすすめです。

VSCO

出典:VSCOダウンロードページ

VSCOは、高画質でお洒落なフィルターが搭載されたアプリです。多くの種類のフィルターが揃っているため、写真加工を重視する人へおすすめのアプリです。

Picsart

出典:Picsartダウンロードページ

Picsartは、写真撮影・加工・コラージュや文字入れなど、写真に関するほとんどの機能を網羅しています。スマートフォンで商品写真を撮影・加工をしようとすると、アプリが多くなり面倒だなと感じる方におすすめです。

Adobe Lightroom

出典:Adobe Lightroomダウンロードページ

Adobe Lightroomは、PC版の画像加工ソフトを販売するAdobeのアプリです。PC版よりは劣りますが、細かい写真の加工ができます。加工を細部までこだわりたい人におすすめです。

レタッチソフトウェアでの加工

一眼レフなどで撮影したRAW形式の写真を加工するには、本格的なレタッチソフトが必要になります。

この項では、おすすめのレタッチソフトを紹介します。

Photoshop Lightroom

出典:Photoshop Lightroomダウンロードページ

Photoshop Lightroomは、Adobeが提供するアプリで、カメラを使う人の多くが利用しています。PCやタブレット、スマートフォンにダウンロードしてRAWのデータを閲覧することが可能です。閲覧する写真の明るさや彩度、色味をそのまま編集することもできます。

SUMO Paint

出典:SUMO Paintダウンロードページ

SUMO Paintは、ダウンロードの必要がなく、オンライン上で画像編集ができるのが特徴です。フリーソフトとして使いやすく、レタッチソフトを試してみたいと考える人に向いています。

PIXLR

出典:PIXLRダウンロードページ

PIXLRはAUTODESKが提供する画像編集ソフトです。デスクトップとモバイル、両方に対応しています。機能が豊富で、画像編集や加工、ほとんどの作業ができます。

ネットショップの商品写真をマスターして売上を伸ばそう

今回の記事では、ネットショップの商品写真の撮り方について解説しました。

良い写真を撮るには、まずは環境を用意することが重要です。特に光や構図については誰でも簡単に試すことができるため、何度も練習することで魅力的な商品写真を撮れるようになります。

撮影方法には、スマートフォンでの撮影と、一眼レフでの撮影方法があります。商品に合った撮影道具を揃えて、撮影しやすい環境を作りましょう。

今回紹介した方法は、ECサイトに掲載する写真のクオリティーや売上に直結します。ぜひ今回紹介した内容を試してみてください。

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