ショップサーブは業界の中でも、提供実績が20年以上と長く老舗とも言えるサービスです。
その長年の実績を活用した優秀なサービスで、2017年3月には流通総額が1兆円を突破しました。そこで、今回の記事ではショップサーブの評判や特徴、導入事例、料金等を解説していきたいと思います。
編集者
JPholic株式会社 ECNOW 編集部
ECNOWはJPholic株式会社が運営する、 ネットショップ情報メディアです。
30社を超えるECコンサルティング実績や自社ECの運営経験をもとに、 「これからECをはじめる」「ECをいまよりもっと活用したい」という声にお応えします。
ASPカートとは
ネットショップ・ECサイトを開設する際に前提知識として知っておきたいのが「ASPカート」です。
ASPとは「Application Service Provider(アプリケーション・サービス・プロバイダ)」の略でアプリケーションをWEB経由で提供するプロバイダのことです。
そこに「カート機能」つまり、お買い物に必要な機能がついたサービスがASPカートです。
複雑なソフトウェアの導入やプログラミング知識がなくても、共通のプラットフォームを利用することでかんたんに、比較的短期間でECサイトを構築することができるのが特徴です。
具体的には以下のような機能が利用できます。
- 商品ページを含む各ページ作成機能
- 商品をカゴに入れ、購入までをサポートするカート機能
- 商品・在庫・顧客などの情報管理
ただし、ASPカートは共通のプラットフォームを使用するという性質上カスタマイズ性が低く「かゆいところに手が届きにくい」ということを理解したうえでどのサービスを使うか判断することが重要です。
ショップサーブの特徴
ショップサーブは2006年から続いている老舗ASPカートです。東京都港区に本社を構える、株式会社Eストアーが運営しています。
ショップサーブを導入している店舗は、11,590店舗にものぼります(2017年3月末時点)。長年の実績を活かしたサポートやマニュアルを提供しており、初心者にもおすすめのサービスといえます。
ショップサーブの特徴として以下の4点を掲げています。
- ロイヤルカスタマーを育むCRM
- 高速安定とスケーラビリティ
- 業界トップのAPI数とカスタマイズ
- アウトソーシングプロジェクトマネジメント
ロイヤルカスタマーを育むCRM
ネットショップが展開されていなかった時代であれば、ECショップを立ち上げるだけでも売り上げを上げることができました。
しかし現代は、従来のECショップ移行を推進しているだけでは売り上げが伸びない時代です。
そこで重要となるのがCRM(顧客関係管理)。ここを徹底することで広告宣伝費を減らしつつ、受注を増やす効果を望めます。
ショップサーブは情報から販売まで一気貫通する環境を整えることで、ロイヤルカスタマーを育むCRM(顧客関係管理)を実現しているんですね。
高速安定とスケーラビリティ(拡張性)
ショップサーブでは「大型店でも余裕」な設計に重きを置いています。
高速で安定・高い拡張性を持たせることで、事業の成長とともにネットショップも成長できる環境を提供しているんですね。
業界トップのAPI数とカスタマイズ
ショップサーブは業界トップクラスの豊富なAPIを用意しているため、将来の拡張性が高いのが特徴です。
- 各種著名ツールの連携
- 既存の自社システムとの接続
- 専用構築による予約やデリバリー
APIを利用すれば、上記のような自在なカスタマイズに柔軟に対応できます。拡張性は無限に近いと言えるでしょう。
アウトソーシング・プロジェクトマネジメント
ショップサーブではアウトソーシング(運営代行)が充実しています。
事業として継続して収益を出すためには、経営効率を高めることが大切です。
運用代行を利用することで人件費や時間を削減することができるため、自社では最も重要なプロジェクトやタスクに注力することができます。
また、ショップサーブはプロジェクトマネジメントも行っています。
ショップサーブが長年培ったノウハウをもとに、事業全体におけるECの企画提案、お客様との関係構築の方法、物流、クリエイティブまで専門家に頼める体制があります。
ここまではショップサーブの特徴について確認してきました。
では、ショップサーブはどのような評価を受けているのでしょうか?まずはショップサーブを利用している方のレビューを見ていきましょう。
ショップサーブの評判
ショップサーブは1万以上の個人や企業に利用されています。
長い間実績を積んだ、流通総額1兆円を超えた老舗ネットショップなだけに、高評価の声がたくさん聞かれました。
ショップサーブの口コミや評判について紹介していきたいと思います。
ポジティブな口コミ、評判
まずはポジティブな口コミです。
ショップサーブを利用している方は、以下のようなポイントを評価していました。
- ショップを立ち上げた際、丁寧にサポートしてもらいスムーズにサイトをオープンできた
- セミナーをきっかけに、たくさんの店長とのつながりができた
- 商品登録、レイアウトもかんたんで、使っていくうちに楽しくなってきた
- 売上に直結するクレジットカード機能が最初から搭載されていて助かる
- デザインができなくとも、テンプレートを使うだけでなかなかの出来栄えになる
- システムの自由度が高く、カスタマイズも容易にできる
- 無料で担当スタッフがついたのがよかった
引用:https://www.itreview.jp/products/shopserve/reviews
ネットショップの立ち上げから、滞りなく運営まで辿り着ける点を評価する声が多いようです。
ネガティブな口コミ、評判
一方でネガティブな口コミも投稿されていました。
- カートのカスタマイズがあまりできない点が残念でした。
- スタイルシートについての質問はサポートの対象外らしく、もう少し掘り下げた質問に回答をしてもらえたらいいのにと思った。その点から考えて、ある程度自分で勉強する努力は必要かと思う。
- 月額費用が高い点はどうにかして欲しい。
- やはりカスタマイズに制限がある。だんだん事業が成長してきて、あとからいろいろな連携やサービスとの共有などをしたいと思ったができなかった。
- テンプレートフォーマット、フリーページ、ページ構成、すべてにおいて制限が多く、自由度が低くて使いにくい。
引用:https://www.itreview.jp/products/shopserve/reviews
ショップデザインのカスタマイズ性能が低い点を多くの方から指摘されていますね。
口コミ、評判まとめ
ページデザインの制限が多くて使いづらい、といった意見が見られました。
これは以下が原因となっていました。
- サイトテンプレートの構造が古く、新しい技術を利用しにくい
- テンプレートのフォーマットによる制約が厳しい
この点から、ショップサーブで本格的なデザインのカスタマイズは難しいことがわかります。
一方で、評判がよかったのは、セミナーの開催についてです。
- 店長仲間ができた
- 初心者向けのマニュアルが充実してた
- 異業種の方々と交流することができた
- EC運営のプロが講師として、いろいろ教えてくれた
このようなプラスの感想が多く見受けられました。
次章では、ショップサーブが展開するプランを紹介します。
ショップサーブのプラン、利用料・手数料
基本料金
ショップサーブの料金体系は以下のようになっています。
開通料 | 15,000円+税 |
月額利用料※2 | 22,000円+税〜 |
登録商品数 | 3,000 |
登録顧客数 | 無制限 |
サーバー容量 | 10GB |
初回のみ開通料がかかり、それ以降は月額利用料を支払う形となります。
なお、ショップサーブの月額利用料は、SSLの証明書(セキュリティ強度)によって異なります。
常時SSL (サイト証明書付き) | 常時SSL (企業証明書付き) | 常時SSL (EV証明書付き) | |
---|---|---|---|
月額利用料 | 22,000円+税 | 25,200円+税 | オプション追加 |
EV証明書付きにするには、年間135,000円+税のオプションを追加することで利用可能です。
ショップサーブで利用できる機能
ショップサーブでは数多くの機能を取り揃えており、以下で分類される機能が合計90個 あります。(無料、有料あり)
- 会員機能:11個
- 販促機能:14個
- 運営機能:28個
- 集客機能:8個
- セキュリティー機能:8個
- カート機能:11個
- フロントエンド機能:10個
ここからいくつか機能を紹介します。
会員機能
会員機能では基本的な会員登録機能から、次回購入時に便利なログイン保持機能、会員ランク機能などが利用可能です。
会員機能を駆使することで、リピーター獲得につながります。
販促機能
販促機能では、商品を購入してもらうための工夫を施せるような機能が備わっています。
クーポン発行、割引設定、タイムセール機能やメルマガ配信など、販促機能を使うことでネットショップに訪れた方に商品を購入しやすいと思ってもらえる環境を構築できます。
運営機能
運営機能は、ECサイト運営側のための機能です。受注管理機能をはじめとした、ECサイト運営に必須な機能が備わっています。
また海外販売機能、代理注文機能、コンビニ受け取り対応やブラックリスト機能なども備わっています。
集客機能
集客機能では、ネットショップを運営する上で重要となる「マーケティング」を担う機能になります。
広告解析機能やSEO設定、SNS連携などを利用することで、お客様をショップへ集めるための施策を考える情報を集めることができます。
セキュリティー機能
ネットショップでは顧客情報を扱うため、セキュリティーは強固なものにしなくてはいけません。
ショップサーブには顧客情報を守るためのセキュリティー機能が多数搭載されています。
セキュリティー強度を選べるような形となっているので、ショップの状況に応じて、必要なオプションを選択しましょう。
ショップサーブでのネットショップ制作の事例
ショップサーブを実際に使用してみたショップの感想と共に、制作実例を紹介していきます。
フランスベッド
フランスベッドの介護用品レンタル専門店のサイト、介護レンタル.comもショップサーブを利用してサイトを制作しています。
こちらのサイトは、検索バーを置くだけでなく、その横に、「商品一覧から探す」「カテゴリから探す」というボタンも設置されています。
このデザインで、ユーザーがより目的のページにたどり着きやすい仕組みになっています。
同じく、検索バーの下には注目キーワードのボタンも置かれており、ユーザーがサイトを回遊しやすいよう、工夫が施されているのがわかります。
ミストラル・コスメティクス
有限会社ミストラル・コスメティクスの人気スキンケアブランド、ストラル・コスメティクスのサイトです。
インスタグラム、LINEの公式アカウントへのリンクも目立つように貼ってあります。
とてもおしゃれな雰囲気なので、美意識が高いであろうターゲット層にとても好まれそうなサイトデザインです。
デロンギ公式オンラインショップ
デロンギ公式オンラインショップは、商品の魅力がふんだんに伝わるサイトとなっています。
主に、紺色と白でまとめられたサイトはスタイリッシュさもありながら、どこか落ち着いていて、信頼感もあるデザインです。
商品の人気ランキング、新着商品などもわかりやすく掲載されています。
サイトの右側には、常にチャットサポートにつながるボタンがあり、ユーザーはいつでも不明に思ったことを聞くことができます。
まとめ
いかがでしたか?
この記事ではショップサーブについて紹介してきました。
ショップサーブは、老舗のうえ、実績のあるネットショップ制作サービスということもあり、高評価の声が多数聞かれました。
主に充実したサポートや定期的に開催されているセミナーなどに対して、プラスの意見が寄せられました。
一方で、カスタマイズ制の低さを指摘する声がありました。
デザインで自社のブランドイメージを表現したいと考えている場合は、ショップサーブでのECサイト構築は難しいかもしれません。
しかし、初心者にはありがたい充実したサポート体制があります。自社のスキルや予算に合わせて導入するかどうかよくよく考えていかれるといいと思います。