ネットショップのメール配信には、即座に情報を発信できたり、お客様と良好な関係を築けたりするといったメリットがあります。
一方、自社のネットショップでもメール配信をおこないたいけれど、やり方がわからないという方もいるでしょう。そこで、本記事ではネットショップでメール配信をおこなう方法を紹介します。後半ではコツも説明しているので、メール配信を効果的に実施したい方はぜひ参考にしてください。
編集者
JPholic株式会社 ECNOW 編集部
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ネットショップでメール配信をおこなうメリット
この章では、ネットショップでメール配信をおこなうメリットを4つ紹介します。
- スピーディーに新しい情報を届けられる
- お客様と良好な関係を構築できる
- 低コストで実施できる
- 効果測定がしやすい
スピーディーに新しい情報を届けられる
メール配信のメリット1つめは、「即座にお客様に情報を届けられること」です。
期間限定のキャンペーンやタイムセール、新商品の入荷などお客様にすぐに情報を届けたい場合、従来のDMなどの印刷物の送付には、掲載内容や用紙を決めたり、実際に印刷したりとかなりの時間とコストがかかります。一方、メール配信であれば記載内容が決まり次第すぐに送付できるため、タイムリーに情報を届けることが可能です。
お客様と良好な関係を維持できる
過去に商品を購入してくれたお客様と良好な関係を維持できる点も、メール配信をおこなうメリットです。
お客様が商品を購入したとしても、継続して自社のネットショップを利用してくれるとは限りません。しばらく利用しないうちに存在を忘れ去られてしまえば、リピートは期待できないのです。
一方でメール配信を活用すれば、お客様が商品を購入した後も継続的に接点を持てます。定期的にメールを配信して、ネットショップの存在を忘れられないようにすることで、リピートしてもらえる可能性は高くなります。
低コストで実施できる
メール配信は広告や記事制作といった他のマーケティング手法と比較し、低コストで簡単に実施できることも大きなメリットです。メール配信のコストが低い理由を3つにまとめました。
- 大勢に一斉送信できるため、人件費をおさえられる
- すでにサイトにあるコンテンツの再利用など、コンテンツの流用が可能
- コンテンツの作成や配信方法などのノウハウが収集しやすい
メールはネットショップの担当にとっても身近なツールのはず。そのため特別な技術や知識がいらず、簡単に始められます。
効果測定がしやすい
メール配信は配信して終わりではありません。必ず効果測定とセットで実施しましょう。
効果検証できるメール配信ツールの導入やGoogle Analyticsなどのアクセス分析ツールを使えば、開封率、クリック率、CVRといった成果を簡単に確認できます。
得られた数値をもとに、開封してくれたお客様が多いのはどのようなタイトルであったか、クリック率が高かった画像はどんなクリエイティブだったかなど、メール配信の結果から、お客様のニーズを見える化することができます。
ネットショップでメール配信をおこなうデメリット
この章では、ネットショップでメール配信をおこなうデメリットを2つ紹介します。
- 文章を作成する手間がかかる
- 文章力が必要になる
文章を作成する手間がかかる
メールを配信する場合、当然のことながら文章を作成する必要があります。配信内容は、新商品の入荷やキャンペーンの実施などさまざまなので、その都度内容に応じた文章を作成しなければなりません。
メール配信のコンテンツ作成に慣れるに伴い、文章作成にかかる時間や労力は減少するでしょう。しかし、慣れるまでには「どのような内容にすればよいのか?」「どのくらいのボリュームにすればよいのか?」と試行錯誤しながら進める必要があり、多くの手間が発生します。
そのため、ネットショップでメール配信をおこなうことを決定したら、時間や人員などリソースを確保しましょう。
文章力が必要になる
メール配信は、どのような文章でも効果が得られるというものではありません。「伝えたい情報を正確に伝えるスキル」や「お客様の興味を引く内容を書くスキル」を駆使して、自社ネットショップの魅力を伝えなければならないのです。
これまでコンテンツ作成をおこなったことがなく、文章力に自信のない方は、書く力を身につけるところからはじめる必要があります。
ネットショップにおけるメール配信の活用例
この章では、ネットショップにおけるメール配信の活用例を紹介します。
- キャンペーンの紹介
メール配信によって、期間限定の割引キャンペーンをお客様は逃しません。知らない間にキャンペーンが終わっていたことを防止でき、多くの利用を期待できます。
- 新商品やおすすめ商品の紹介
季節やトレンドは商品の売れ行きに大きく影響します。そこで、需要の高いタイミングで新商品やおすすめ商品を紹介できれば、購入率の高まりを期待できます。
- そのほかの商品に関する情報を紹介
セール情報ばかりでは登録者の興味は薄れて、解除される可能性があります。お手入れや長持ちのコツ・専門情報などタメになる情報を配信して、メールに価値を感じてもらいましょう。
ネットショップのメール配信の種類
ネットショップのメール配信は大きく分けると、以下の2種類です。
- 定期配信
1週間に1回・1ヶ月に1回といったように定期的に配信する形式です。自社のネットショップを忘れられにくくなり、商品を購入する際の候補に挙がりやすくなります。
- ステップメール
「特定のアクションが実行されたとき」や「特定の日時になったとき」に配信する形式です。登録者ごとに適切なメールを配信できるため、購買意欲を高めることが可能になります。
ネットショップのメール配信形式2つ
ネットショップのメール配信形式は、以下の2つです。
- テキスト形式
- HTML形式
テキスト形式
テキスト形式とは、一般的なメールと同じように文字で構成して作成するメール配信形式
です。
メールの容量が軽く、サーバーに負荷がかかりにくいといったメリットがあります。受信者のデバイス環境に左右されず、適切に表示される点も魅力。メール作成に専門的な知識は不要で、挑戦しやすい配信形式です。
一方、文字装飾や画像を活用した訴求はおこなえず、他社のメールとの差別化が図れないといったデメリットがあります。自社のネットショップへのリンクもテキスト形式であり、クリックされにくいのです。
HTML形式
HTML形式とは、「Hyper Text Markup Language」の略語であり、マークアップ言語のひとつであるHTMLを活用して作成するメール配信形式です。
文字のフォントや大きさなど文字に装飾を施せるので、他社のメールとの差別化を図れます。視覚に訴えるメール作成が可能で、お客様の印象に残りやすいコンテンツを作成できる点が魅力です。
一方、多くの画像を活用したメールは容量が大きくなり、サーバーに負担をかけてしまいます。作成にはHTMLの知識が必要であり、技術取得に多少の時間を要する点もデメリットです。
ネットショップのメール配信方法
ネットショップの代表的なメール配信方法を4つ紹介します。
- 通常のメール機能を活用する
- ExcelやGoogleスプレッドシートを活用する
- メール配信の専用ツールを利用する
- ASPに付属するメール配信機能を利用する
通常のメール機能を使用する
OutlookやGmailなど一般的な電子メールソフトを活用して、ネットショップのメール配信をおこなえます。
普段から使用しているメールソフトを活用する場合、操作方法は最初から覚える必要はありません。メール配信に伴い別のツールをインストールする手間もなく、すぐに実施できる点が魅力です。
しかし、一斉に多くのメールをBCC送信すると、サーバーが迷惑メールと判断してしまい、最悪の場合はアドレスを利用停止される可能性があります。また、誤操作で誤ってCC送信してしまった場合、登録者に他の登録者のメールアドレスが表示されてしまい、セキュリティ面で心配を抱かせてしまうでしょう。
ExcelやGoogleスプレッドシートを活用する
メール配信方法のひとつに、ExcelやGoogleスプレッドシートを活用するといったものがあります。
Excelを活用する場合は、Excelで登録者の氏名やメールアドレスの一覧を作成します。Excalの拡張機能であるVBAを使用して、Outlookで作成したHTML形式のメールにExcelファイルの情報を反映させるといったものです。
また、スプレッドシートを活用する場合、登録者の情報をまとめたスプレッドシートとメール本文を作成したGoogleドキュメントを連携させます。Google Apps Scriptというプログラミング言語でコーディングをおこなうことで、連携が可能です。
どちらも費用をかけずにメール配信できる点が魅力です。すでにExcelを導入している場合は、追加費用はかかりません。
しかし、VBAやGoogle Apps Scriptの知識が必要であり、コーディングの知識がなければ習得する必要があります。
メール配信ツールを利用する
ネットショップの登録者が多く、効率的にメール配信をおこないたいという方には、メール配信ツールの利用をおすすめします。一口にメール配信ツールといっても、メール配信専用のツールやMAツールなどがあります。
自動でメールを配信するなど効率的に配信できる機能が搭載されており、プログラミングの知識がない方でも簡単に実行できる点が魅力です。
一方、ツールの利用には初期費用や月額費用といったランニングコストが発生するデメリットがあります。
ちなみに、ツールやプランによって、契約形式はオンプレミス型・クラウド型と異なります。オンプレミス型は大きな導入費用がかかりますが、セキュリティ性が高い点が魅力。クラウド型はセキュリティを高める取り組みが必要であるものの、低価格で導入できます。
ASPカート(アプリケーションサービスプロバイダ)に付属するメール配信機能を利用する
ネットショップのメール配信方法には、利用するASPカートのメール配信機能を利用する方法があります。
ASPカートで登録者の情報を管理するので、サーバーやパソコンを変更する際にもデータの移行作業をおこなう必要がありません。過去に配信したメールの内容も簡単に確認できます。
ちなみに、本メディア「EC NOW」を運営する株式会社JPholicがおすすめする「MakeShop」にも、優れたメール配信機能が搭載されています。配信内容や回数に制限はなく、1配信で20万通といった大量配信も可能です。
ネットショップに効果的なメール配信のコツ
この章では、ネットショップに効果的なメール配信のコツを5つ紹介します。
- ペルソナを設定する
- 興味を引く件名にする
- 配信タイミングを工夫する
- 配信頻度を工夫する
- 読みやすい内容にする
ペルソナを設定する
ネットショップにおけるペルソナとは、自社のネットショップを利用する人物像のことです。項目を細かく設定することで顧客ニーズを想定しやすくなり、顧客に刺さる内容のメールを配信できます。
インタビューやアンケート・Googleアナリティクスの解析によって、ペルソナを設定します。どのような人の購入が見込まれるのか分析しましょう。
具体的には、以下の項目を設定します。
- 性別
- 年齢
- 居住地
- 職業
- 勤務先
- 役職
- 年収
- 家族構成
- 趣味
- 休日の過ごし方
- 購読している雑誌
- 利用するデバイス
ちなみに、以下の記事でぺルソナを設定するメリットや方法を説明しています。ターゲットとの違いも解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
売れているネットショップはターゲットが明確?ペルソナを定めて売れるショップに
興味を引く件名にする
メールを開いてもらわなければ、配信の効果は得られません。ほかのメールに埋もれてしまわないように、登録者の興味を引く件名にしましょう。
たとえば、「無料」や「プレゼント」の言葉を使用してお得感をアピールすることが効果的です。そのほかにも、数字を取り入れたり、「限定」といったキラーワードを使用したりする手法もあります。
ただし、登録者の興味を引きたいからといって、長文過ぎるものもあまり意味がありません。件名は30文字前後までしか表示されないため、簡潔にまとめることも重要です。
配信タイミングを工夫する
登録者がメールを落ち着いて読みやすい時間帯に配信することで、高い開封率を期待できます。早朝のバタバタしている時間に送った場合は、その後の届くメールに埋もれてしまい、開封されない場合があります。
おすすめのメール配信のタイミングは、平日であれば、昼休みに設定されていることが多いお昼の12時頃です。仕事が終わって帰宅する18時頃もゆっくりメールを読んでもらえるでしょう。
また、土日に配信する場合は日中の配信がおすすめです。土日は平日に比べると、落ち着いて過ごしている人が多く、読んでもらえる可能性が高くなります。
配信頻度を工夫する
配信頻度も、メール配信の成功には欠かせない要素です。
配信頻度が低過ぎる場合は興味を失われてしまうでしょう。逆に配信頻度が高過ぎる場合には、迷惑に思われてしまい、登録を解除されてしまうことも。そのため、商品や配信目的に応じた適切な頻度でメールを配信する必要があります。
以下で、配信頻度を決定する際に参考になる条件を掲載したので、ぜひ参考にしてください。
条件 | 配信頻度 |
購入頻度:高 & メール単価:低 | 1週間に1~2回程度 |
購入頻度が低メール単価の高 | 1ヶ月に1~2回程度 |
読みやすい内容にする
せっかくメールを開封してもらったとしても、登録者にとって読みにくい内容であれば、最後まで読まれない可能性が高くなってしまいます。最後まで興味を持って読み進めてもらうためにも、使用する言葉やリズム感を工夫しましょう。
専門用語はあまり使用せずに、馴染みのある言葉を使用することで、「文章の内容が理解できずに興味を持てない」という理由の離脱を防止できます。また、適度な改行は文章にリズムをつけられるので、登録者はストレスを感じにくくなります。
ちなみに、以下の記事でネットショップにおけるメルマガの基本的な書き方を解説しています。ご興味がある方はぜひ併せてご覧ください。
ネットショップの売上を向上させるメルマガの書き方とは?手順やポイントを徹底解説
まとめ:メール配信の活用でネットショップの売上向上を目指そう
ネットショップ運営でメール配信を活用すれば、お客様との良好な関係を維持できます。過去に商品を購入したお客様へアプローチできるので、次に商品を購入する際の候補に入れてもらいやすくなります。
また、広告コストを削減できる点も魅力です。テレビCMなどほかの広告手法よりも費用がかからないため、低コストで顧客にアプローチしたい人に向いています。
メール配信は、必ず効果が得られるものではありません。件名や配信頻度・配信タイミングなどさまざまな点を工夫することで、開封率が高くなり、配信効果を高められます。
ぜひ本記事で紹介したメール配信のコツを参考にして、ネットショップの運営を成功させてください。
ちなみに、本メディア「EC NOW」を運営する株式会社JPholicでは、「MakeShop」をおすすめしています。メール配信機能が搭載されているだけではなく、高いカスタマイズ性や機能性が魅力です。これからネットショップを構築する方は、MakeShopの利用もぜひ検討してみてください。