ECにおけるInstagramの効果的な活用方法とは?事例・注意点を交えて解説

EC(ネットショップ)をいまよりもっと

Instagramは、10〜20代からの人気が高く、国内のユーザー数3,300万人を超える人気SNSです。Instagramをうまく活用できれば、ECサイト(ネットショップ)への集客やブランディングに効果を発揮できるでしょう。

しかし、「Instagramをどのように活用すれば良いのかわからない」というネットショップ事業者さんも多いはず。この記事では、Instagramの効果的な活用方法と活用するうえでのポイントを紹介します。ECサイトにおけるInstagramの活用方法でお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。

編集者

JPholic株式会社 ECNOW 編集部

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EC運営者が理解すべきInstagramの基礎知識

Instagramとは、可愛い・おしゃれ・かっこいいなど魅力的な写真や動画を共有して楽しむSNSです。若者を中心に、幅広い世代から認知されており、2017年には「インスタ映え」が流行語大賞を受賞しました。

数多くのユーザーを抱えるInstagramでは、個人向けの機能のみならず、企業のビジネスに向けた広告やビジネスアカウントなどの機能が登場しています。とりわけECサイトに関連する機能としては、「Instagramショッピング」があげられます。

この章では、ECサイト向け機能であるInstagramショッピングの概要と、ECをInstagramに連携するメリット・デメリットを紹介します。

「Instagramショッピング」とは?

Instagramショッピングとは、商品の認知〜購入までの一連のプロセスをInstagram上で完結させる機能のこと。

上記のように、投稿内におけるバッグのアイコンをタップすると、商品名や金額が記載されたタグが表示され、そこから商品詳細、ECサイトの購入ページへと誘導する仕組みです。

Instagramショッピングが登場する前は、商品画像を投稿しても、ECサイトへと直接誘導するすべがありませんでした。

そのため気になる商品を見つけても、下記のプロセスを踏む必要があったのです。

  • 気になる商品を見つける
  • 商品名・ショップ名を検索エンジンで調べる
  • ECサイトを訪問
  • 気になった商品ページを開く
  • 商品の購入

上記のプロセスに手間を感じるユーザーが多く、離脱による機会損失が大きな課題でした。

Instagramショッピングはこうした機会損失を防止する、ECサイト事業者向けの機能なのです。

すでに多くのEC事業者がInstagramとECサイトを連携しており、Instagramのアカウントを広告塔や商品カタログとして活用しています。

InstagramとECサイトを連携するメリット

InstagramとECサイトを連携することで、下記3つのメリットが期待できます。

  • 売上の向上
  • 不快感を与えない商品訴求
  • ターゲット層への直接アプローチ

InstagramとECサイトを連携する一番のメリットは、売上の向上につながることです。Instagramショッピングの登場により、InstagramがECサイトの新たな販路として確立しました。

また、Instagramは、ユーザー数3,300万人を超える人気SNS。高い集客力をもつプラットフォームのため、自社アカウントをうまく活用することでECサイトの売上につながりやすいのです。

ふたつ目のメリットは、ユーザーに不快感を与えず商品を訴求できることです。Instagramショッピングでは、投稿画像にタグを挿入してECサイトへの導線を確保します。

ただ、インスタグラムの投稿には、あからさまな広告感がないため、ユーザーが不快感を抱きにくいのです。また、自社ECサイトの世界観を全面に打ち出した魅力的な投稿を続けることで、不快感を与えるどころか、ユーザーから評価され、フォロワー(ファン)を獲得するケースもあります。

みっつ目のメリットは、ECサイトのターゲット層へ直接アプローチができること。Instagramは、ユーザーの属性・趣味趣向を考慮し、ユーザーにとって関連性の高い投稿を表示する仕組みです。

たとえば、自動車が好きなユーザーであれば、自動車に関連した投稿が多く表示されます。つまり、Instagram上で特定ジャンルに特化した投稿を継続すれば、自然とターゲット層へアプローチできるのです。また、Instagram広告では、ターゲットの属性・趣向を細かく設定できるため、ECサイトが狙うターゲットユーザーへピンポイントで情報を届けられます。

InstagramとECサイトを連携するデメリット

一方、InstagramとECサイトの連携には、デメリットも存在します。それは、Instagramのアカウントを伸ばすために、膨大な時間と手間がかかることです。

いくらInstagramとECサイトをシームレスに連携できるとはいえ、アカウントや投稿を閲覧されなければ、売上にはつながりません。アカウントや投稿の閲覧数を増加させるには、ターゲットユーザーを意識した魅力的な投稿を継続する必要があります。

商品画像ひとつをとっても、どの角度から撮影すれば魅力が伝わるのか、背景はどんなものが良いのかなど、検討すべきことは数多くあります。InstagramとECサイトを連携して成果を出すには、従来のEC運営業務に加え、これらの業務を並行しておこなわなければならないため、担当者の業務圧迫が予測されます。

InstagramとECサイトの連携をおこなう場合は、従業員の業務負担を考慮し、複数の担当者に分散するなどして進めると良いでしょう。

InstagramとECサイトを連携する方法

InstagramとECサイトを連携する方法は、下記のとおりです。

  • コマースの利用要件を満たしているかを確認
  • 販売商品のカタログを作成
  • ビジネスアカウント・クリエイターアカウントを用意
  • InstagramプロフィールをFacebookページに連携
  • インスタグラムで商品カタログやチェックアウト方法を設定
  • 設定内容をInstagramに送信して審査
  • 審査通過後、利用開始

InstagramとECサイトを連携するには、一般的な個人アカウントではなく、ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントが必要です。また、アカウントの名義をECサイトの代表者にしなければなりません。

連携に際しては、さまざまな利用規約や条件が定められているため、Instagram公式ページを参考に進めてください。

Instagram公式

ECサイトの売上につながる4つのInstagramマーケティング

ECサイトの売上につながるInstagramの活用方法は、Instagramショッピングのみではありません。具体的には、下記4つの活用方法があります。

  • ECサイトのブランドアカウントを運用
  • Instagram広告
  • インフルエンサーマーケティング
  • UGC活用

この章では、Instagramの効果的な4つの活用方法を紹介します。

ECサイトのブランドアカウントを運用

ひとつ目の活用方法は、自社ECサイトの商品情報や新作情報などを能動的に発信する、自社ブランドアカウントの運用です。自社ECサイトの認知度向上やブランドの確立、フォロワー(ファン)獲得など、運用の目的はさまざまです。

ただ、すべての目的に共通して、画像・動画のクオリティが結果を大きく左右します。ユーザーの興味を惹きつけるような魅力的な投稿であれば、フォロワーの増加・CVにつながりやすいでしょうし、戦略もなしに商品画像を掲載しただけでは、ユーザーの心を惹きつけられません。Instagramのアカウントを運営する際には、「ターゲットにとっての最適な見せ方」を意識してください。

Instagram広告

ふたつ目の活用方法は、写真や動画形式で出稿できるInstagram広告です。Instagram広告は、ストーリーズやユーザーの投稿と投稿の間など、さまざまな場所に広告を出稿できます。

たとえば、一過性のキャンペーン告知はストーリーズを活用し、新商品を認知させるための広告を投稿の間に出稿するなど、広告内容や目的に合わせて、使い分けると良いでしょう。Instagram広告は、ターゲットユーザーの属性・趣向を詳細に絞り込めるため、商品のペルソナを明確にすることで高い広告効果が期待できます。

インフルエンサーマーケティング

みっつ目の活用方法は、インフルエンサーを起用したマーケティング施策です。多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーに、自社商品を紹介してもらうことで、認知度の向上・商品購入につながります。

自分の好きな俳優やアイドルがおすすめする商品は、ついつい気になるもの。インフルエンサーとファンとの間には信頼関係が構築されているため、インフルエンサーを起用したマーケティング施策は高い宣伝効果が期待できます。

また、自社ECサイトと親和性が高いインフルエンサーを起用することで、ターゲット層への効果的なアプローチが可能です。たとえば、20代女性向けのコスメを扱うECサイトの場合、20代女性のフォロワーが多い美容系インフルエンサーを起用すれば、高い宣伝効果が期待できます。起用するインフルエンサーを選ぶ際には、フォロワーの属性やインフルエンサーの特性を分析し、最適な人材を選びましょう。

UGC活用

4つ目の活用方法は、Instagram上のUGC(User Generated Contents:ユーザー生成コンテンツ)を活用し、商品やブランドの信頼性を高めることです。UGCとは、一般的なユーザーが作成したコンテンツを指します。

たとえば、自社商品に対する好意的な投稿を、ECサイト内のレビューとして使用することで、自社商品の信頼性を高める効果が期待できます。また、UGCを分析することで、自社では気づけなかった商品の魅力が見つかるかもしれません。

Instagram上の自社商品に関するUGCをさまざまな切り口で分析することで、多くの学びがあるでしょう。ただ、UGCを活用する際には、投稿者の承諾を得るなどして、著作権・肖像権への対策を徹底してください。

Instagramを効果的に活用するための5つのポイント

Instagramを活用する際には、下記3つのポイントが大切です。

  • 投稿写真は正方形を意識する
  • InstagramとECサイトの世界観を統一する
  • 動線を意識したハッシュタグの活用

上記のポイントを意識することで、Instagramのフォロワー獲得やECサイトへの流入獲得に効果的です。自社で取り入れられそうなものは、ぜひ実践してみてください。

投稿写真は正方形を意識する

画像の見栄えを良くするには、投稿写真を正方形に加工することが有効です。長方形での投稿も可能ですが、全体の統一感を出すためには、中央に商品を寄せるなど正方形を意識したものがおすすめです。

また、アカウントの表示画面を見ると、投稿写真が正方形で列挙されます。仮に長方形の画像を入れてしまうと、上下が見切れた画像になるため、注意が必要です。

InstagramとECサイトの世界観を統一する

Instagramを効果的に活用するには、ECサイトとの統一感を意識することが大切です。双方の世界観が異なると、ユーザーの離脱につながるためです。

特にECサイトとInstagramの運営社が異なる場合は、写真の撮り方や編集方法にばらつきが生じる傾向があります。あらかじめ、画像の仕様や投稿方法などを決め、乖離が起きないよう心がけましょう。

導線を意識したハッシュタグの活用

アカウントの知名度や商品の認知度を高めるには、動線を意識したハッシュタグの活用が大切です。たとえば、紅茶のハッシュタグをつける場合、「#紅茶」では検索に引っかかりやすいものの、自社の投稿からほかのユーザーの投稿へ流出する恐れがあります。

一方、「#ブランド名」にすれば、ハッシュタグを検索した際に自社商品に関連した投稿のみを表示させられます。設定したハッシュタグによって、どのような検索結果が表示されるのかを確認し、最適なハッシュタグを活用しましょう。

保存を意識した投稿

Instagramには、「いいね」や「コメント」機能のほかに、「保存」という機能があります。自店の投稿を保存してもらえば、ユーザーのプロフィールメニューにある「保存済み」欄から、後で見返してもらえるのがメリットです。

また、ビジネスアカウントを所有していれば、投稿がどれだけ保存されたのかを示す「保存数」を、「投稿インサイト」から確認できます。保存数は、いいね数やコメント数と同様、もしくはそれ以上に重要なエンゲージメント指標なので、ユーザーへ保存してもらうための投稿を意識することが大切です。

たとえば、投稿を保存して後で見返したいと思ってもらえるよう、以下を意識してコンテンツを作成してみてください。

  • 知識やノウハウなどの役立つ情報を発信する
  • URLや電話番号など、ショップの基本情報を載せる
  • 保存を促す画像を設置する

InstagramとECサイトを連携した事例

ここからは、InstagramとECサイトを連携している下記3つの事例を紹介します。

  • 「スキマ」:アパレルEC
  • 「songdream」:インテリアEC
  • 「LIPS」:コスメEC

Instagramを活用するうえでの参考にしてみてください。

「スキマ」:アパレルEC

スキマは、フォロワー数10万人以上を誇るアパレル系ECサイト。日本のシューズブランドであるHender Scheme(エンダースキーマ)の直営店です。

Instagramのアカウントは、ECサイトの世界観に合わせたシンプルなデザインが特徴的です。また、スキマの投稿で使用されるハッシュタグは、独自の「#henderscheme」と「#スキマ」のみに厳選されています。

いずれも独自のハッシュタグでありながら、「#henderscheme」は、投稿数20万件以上を誇り、「#スキマ」は2.4万件の投稿で使われています。また、複数のアパレル系インフルエンサーが利用しているブランドであるため、ハッシュタグを活用したインフルエンサー経由の新規流入が期待できます。

一般的には多くのハッシュタグを活用し、Instagramへの流入を確保するため、スキマにおける独自ハッシュタグを活用したブランディングは珍しい事例といえます。

「songdream」:インテリアEC

songdreamは、神戸・名古屋・横浜に実店舗を展開するモダンインテリアブランドです。Instagramショッピングの機能をうまく活用し、ショップアイテムを商品カタログのようにまとめています。

フィード投稿やストーリーズなどの動画機能を使い、画像のみでは伝わりにくい商品の特徴を紹介。また、Q&Aの項目を設けるなど、Instagram内でカスタマーサポートも実施しています。

「LIPS」:コスメEC

LIPSはフォロワー数87.7万人を誇るコスメECサイト。Instagramでの投稿は、商品の使用感・使い方やお悩み解消など、ユーザーに寄り添った投稿がメインです。

コスメ特有の「購入しないと使用感がわからない」という悩みを解消することで、商品購入のハードルを下げています。また、毎日2〜3個の投稿を出しているため、アカウント自体に多くのファンがついています。Instagramを通して顧客との関係性を構築している事例といえます。

InstagramとECサイトを連携するうえでの注意点

InstagramとECサイトを連携する際には、下記2つの点に注意が必要です。

  • 中高年やシニア向け商品には不向き
  • Instagramの利用規約を遵守する

それぞれの注意点を順に紹介します。

中高年やシニア向け商品には不向き

Instagramの年代別利用率は、下記の通りです。

年代利用率
10代69.0%
20代68.1%
30代55.6%
40代38.7%
50代30.3%
60代13.8%

参照:令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省

10〜20代をターゲットとするECサイトの場合、Instagramの活用は十分な効果が期待できるでしょう。しかし、40〜60代のInstagram利用率は、全体の4割以下にとどまります。

つまり、中高年層〜シニア世代向けの商品を扱うECサイトが、Instagramとの連携をおこなっても、効果を出しづらいのです。中高年層〜シニア世代をターゲットとしている場合には、注意が必要です。

Instagramの利用規約を遵守する

InstagramとECサイトを連携するには、利用規約を遵守することが不可欠。ECサイトで販売している商品でも、Instagramでは取り扱いが禁止されているケースもあるため、事前に禁止商品などを調べておくと良いでしょう。

Instagram上で取り扱いが禁止されている商品は、主に下記のものがあげられます。

  • 医療機器
  • アルコール
  • 経口サプリメント
  • サブスクリプション
  • デジタル製品
  • タバコ製品や関連機器

参照:利用規約とポリシー|Facebook

利用規約に違反した場合、アカウントを停止される恐れがあるため、十分に注意してください。

Instagram×ECサイトで売上向上を目指そう

この記事では、ECサイトにおけるInstagramの効果的な活用方法を紹介しました。Instagramのショッピング機能を活用すれば、Instagramで集客から販売までを一貫しておこなえます。

また、流入確保やブランディングにも活用できるため、ECサイトに大きな恩恵をもたらすでしょう。ぜひ、Instagramを効果的に活用し、ECサイトの売上向上を目指してください。

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